白雪姫に極甘な毒リンゴを
天井には、
色とりどりの折り紙で作った輪飾りが、
波のように飾られているし。
50個くらいの赤と白の風船が、
ゆらゆら浮いている。
壁には、バルーンで作ったお花や、
柔らかい紙で作られた花などが飾られ、
私とお兄ちゃんの思い出の写真が、
数えきれないほど壁に貼られていた。
「お兄ちゃん……
この飾りって……」
「ちょっとでも六花が、
この部屋を怖がらないように飾ってみた」
嬉しい……
私のために、
こんな手間のかかることをしてくれたと思うと、
嬉しくてたまらない。
次の瞬間、涙が溜まった瞳が捉えたのは、
ローテーブルの上。
見覚えのあるラッピング袋が、並んでいた。
「お兄ちゃん……
これって……」