元カレと再恋愛ってありですか？
お風呂上りには二人でワインを飲みながら映画を観た。
約束通りに奏介はお風呂から上がるとすぐに紗那のやけどをした手に軟膏を塗ってくれた。

ソファに寄り添いながら映画を観て、二人は一週間の疲れが癒されるのを感じる。

「私の会社の社長がね、かなりのセクハラ社長なんだけどね」
「それ、初めて聞いた。」
観た映画の内容が仕事にリンクして見えた紗那が話し出す。
奏介はワインを飲みながら紗那の話に耳を傾けていた。
「初代の社長はかなりちゃんとした尊敬できる人だったんだけど、新しく継いだ社長はかなりの変わり者で、仕事の内容もあまりわかっていないような人なの。」
「そうなんだ。」
「でも、今のチームのメンバーにはかなり恵まれてるから今の会社を離れたら、今の仕事のレベルはかなり下げないといけない。」
「難しいな」
「ずっと独立することは夢だったけど。うまくいかないね、現実は。」
ふと漏らした紗那の言葉に奏介が紗那の方を見た。
「独立考えてたのか？」
「うん。実はね」
「初めて聞いた。」
「初めて言った。」
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