元カレと再恋愛ってありですか?
「悔しいよねー。なんか、自分ってやっぱりちっぽけだなって思っちゃった。」
終電を逃してしまったと紗那から聞いた奏介は車で紗那を迎えに、会社へ来てくれた。
ちょうど奏介は自分が帰ろうとしていた時間で、簡単な差し入れを買ってきてくれた。
紗那は奏介が買ってきてくれたご飯を食べながら奏介に仕事の話をした。
「で、結局その仕事と今抱えてる仕事、両方に追われてんだ。」
「うん」
紗那はどちらの仕事も手を抜かないように自分の時間を削りながら作業に追われていた。
「こうなるとなかなか現場に行けないデメリットもあるんだけどね。そこはチームの仲間に任せて、できる限りやらないと。」
「そっか・・・」
「うん。でも奏介に話したらすっきりした。」
「無理すんなよ?」
「ありがとう」
「顔色悪い。」
奏介が紗那の頬にそっと触れる。
「そうかな?」
「そうだよ。」
紗那も自分の頬に触れた。
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