元カレと再恋愛ってありですか?
「悪い。寒いよな」
しばらくして奏介が紗那をはなした。

紗那は心の中でこのまま私を離さないでと奏介に言う。
でも奏介は紗那から体を離すと紗那の背中を支えながら部屋の中へと促した。

「疲れただろ?」
「・・・うん・・・」
「飯、食えるか?」
「・・・先にシャワー浴びたい・・・」
「わかった。じゃあ、用意しておく。」
「うん」
奏介は紗那の顔をあまり見ない。

紗那は奏介の背中にそういうと浴室へ向かった。

浴室の扉を閉めてすぐに紗那はしゃがみこむ。
これから自分が奏介に告げようとしている言葉を心で繰り返す。
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