元カレと再恋愛ってありですか?
奏介がおぼんに完成したスープを乗せて寝室に運ぶと、ベッドの上でうずくまる紗那の姿が目に飛び込んできた。
「紗那?」
あわてておぼんを机に置きベッドにあがり紗那の体を起こす。
「どうした?具合悪いのか?」
奏介が紗那の顔を覗きこむと紗那の体はがたがたと震えていて、呼吸が荒く真っ青だった。
「止まらない・・・」
小さく震える声で呟く紗那。
「ん?」
「止まらないの・・・」
紗那が震える自分の両手を奏介に見せる。

奏介は紗那がうずくまっていた場所に仕事道具を見つけた。

状況を察した奏介は紗那の体を抱き締めながら背中をゆっくりとさすった。

「大丈夫」
と何度も何度も繰り返しながら。
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