復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ3〜
美玖は引きつった顔で絶句していた。

環奈にかける言葉が見つからないようで、なにか言おうとするが言葉になって出てこないようだ。

熱い涙で視界がどんどんにじんでいく。

ーーもう無理だ。

環奈は通学カバンを机に置いたまま、走って教室を飛び出した。

「あっ、環奈」と美玖が慌てて呼ぶ声が背中で聞こえたが、足を止めなかった。

自分でもどこに向かって走っているのかわからない。

ただあの悪意の満ち溢れた教室から一刻もはやく離れたかった。
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