復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ3〜
だが、頭からつま先まで、手を抜いて楽と言うぬるま湯にずっと使っていた颯太は、真面目に練習をすることができなくなっていた。

だから進路を決める時、サッカーの強豪校をあえて避け、全く有名ではないこの夢ヶ丘高校に入ったのだ。

颯太はここでは、エースだった。内心ほっとしていた。

努力しなくても、また周りがちやほやしてくれ、レギュラーとして活躍できる地位が戻ってきたことに。

ぬるま湯につかって、楽ちんに高校生活が送れるはずだった。

あいつ、市川雅彦が入学してくるまでは。
< 196 / 367 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop