復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ3〜
環奈の心では、良心と使い人としての使命が戦いあっていた。

病院のベッドで目を覚まさない雅彦の姿を思い出す。
私が一番大切なのは雅彦だ……そう雅彦のためなら、なんだってする。

環奈は迷っていた気持ちをその思いで打ち消した。
スマホの画面を操作して、颯太に裁きのメッセージを送信する。

「環奈、ボーッとしてどうしたの?」

美玖が心配そうに聞いてくる。

「あ、ううん。なんでもないよ、帰ろうか」

心配させないように、なんとか笑顔を作り、教室を出る。
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