復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ3〜
環奈は、ハッとして、口元をおさえた。

今のは何?

もう片方の手で、胸元に手をやる。
あのような真っ黒い感情がうごめくのを初めて感じた環奈は、戸惑いながら、自分の席についた。


午前の授業が終わり、昼食を告げるチャイムが校内に鳴り響く。

「どいて、どいて〜」

真紀が大声をあげて走り出す。おそらく購買部に行くのだろう。
環奈と肩がぶつかったが、謝りもしない。

「ちょっと待ってよ、真紀ぃ」

麗羅が脱走した家畜を追いかける主のように、後を追う。

真紀は食べ物のことになると、周りのことがまったく見えなくなるようだ。
ぶつかった肩がじんじんと痛み、環奈は顔をしかめた。

その時、あっ、と視線をおろす。

ーー十字架が熱を持っている。

環奈は以前のように迷うことなく十字架を握りしめた。


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