復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ3〜
ーー担任の木村だった。

「ウソ……」

そういえば、木村はサッカー部の顧問だし、雅彦を盗撮しやすい立場にある。雅彦が木村に盗撮の件を相談したと言っていたが、木村が盗撮犯なら、報告などせず、もみ消したのではないだろうか。

さらに、環奈は思い出す。
真紀や麗羅たちが仮病を使い、教室に戻ると言ったとき、木村はやけに気にして落ち着きがなかった。
今思えば、この隠しカメラに気付かれるのでは、と心配していたからではないだろうか。

スマホの画面に見入っていた環奈は、廊下から足音がしているのに気づかなかった。

ガラリと戸が開く。

「おっ、藤原、まだ残っていたのか」

木村が明るい声で言ってくる。
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