復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ3〜
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美玖は幼いころから、出来のいいひとつ上の兄と比べられ、育てられていた。

「お兄ちゃんはすごい! それに比べて美玖は……」

「お兄ちゃんはえらい! それなのに美玖は……」

両親から、常にさげすまれて日々を送り、幼いころから、自分の将来に夢も希望も美玖にはなかった。

運命の出会いは小学一年生のときだった。
兄の習いごとのサッカークラブの試合を家族で応援に行ったが、みくはサッカーのルールもわからないし、子供同士の稚拙なプレイを見ても、ちっとも面白くなかった。

退屈な思いで見ていると、ひとりだけ突出して、ドリブルの上手い少年がいた。

「雅彦ナイス!」とチームメイトから、声をかけられており、雅彦という名前だとわかった。
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