復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ3〜

私は見た目にきゃあきゃあ騒ぐ他の女子とは違う、という思いを伝えたくて、毎週雅彦の中学まで行き、部活帰りの雅彦を出待ちして、ファンレターを渡した。

ーー名前なんていうの？
いつか雅彦にそう聞いてほしくて、あえて名前は書かなかった。内容も、雅彦のサッカーの上手さに関することばかりだった。

雅彦は受け取るとき、「いつもありがとう」と嫌な顔をせずに受け取ってくれたので、ますます期待は高まったが、なかなか名前を聞いてくれず、進展はなかった。

中三になり、雅彦のことで頭がいっぱいで受験勉強に身が入らず、美玖は一大決心をした。
ちゃんと名前を書いて、手紙を渡そうと。今度はファンレターではなく、ずっと秘めていたこの思いを伝えようと。