復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ3〜
「中学のとき、ずっと手紙くれてた子だよね?」

その言葉に美玖は、絶句する。雅彦は懐かしそうに目を細めて続けた。

「あの髪の長い女の子がまさか本田さんとは気付かなかったな。手紙の上手な字を見て、気付いたんだよ。その子が書く字がすっげー達筆だったから」

笑顔でメガネを返しながら言う雅彦を前にして、美玖は心臓が痛かった。

なんで、どうして……。
なんでこのタイミングで気づかれてしまったんだろう。手紙の字を変えることまでに気が回らなかった。

どうして私の人生は思い描いた通りにいかないのだろう。
どこからおかしくなった?
私のなにがいけなかったの?

美玖の頭の中をぐるぐると同じ思いが駆け巡る。
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