復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ3〜
あの夜ーー雅彦の母からの電話を思い出す。

『環奈ちゃん、落ち着いてきいて。雅彦が、雅彦が目を覚ましたの!』

雅彦の母親は感激で泣きじゃくっていた。

雅彦は奇跡的に目を覚まし、大きな後遺症もなく、リハビリを続ければ、歩けるようになり、日常生活を送れる、と医師から言われた。今は入院しながら、リハビリをがんばっている。

環奈は壁にかけられた時計に視線をやる。あと三十分はかかるだろう。
確か今日から、あの人は一般病棟に移り、面会ができると聞いている。

環奈は、いったんリハビリ室をあとにして、一般病棟へと向かう。
名前を確認して、とある入院室に入った。
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