復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ3〜
美玖はそう笑いながら言っていた。サッカーは兄がしていて、試合の応援に行き、ルールくらいはわかるけど、今はそんなに興味がない、と言いながらも環奈に付き合って、朝練の見学をいつもしてくれていた。

雅彦にも会えるし、美玖もいるし、明日からの新学期が楽しみだな。
そう思って目を閉じた環奈だったが、自然とため息が口の端から漏れていた。

まぶたの裏を、意地悪な笑みを浮かべた麗羅がよぎる。

違和感に気付いたのは五月の終わりくらいのことだった。

環奈が麗羅たちのグループの横を通り過ぎると、後ろから大きな足音が聞こえることが何度もあった。それが日に何度も続くので、さすがにおかしいと環奈は気付いた。

でももしかしたら気のせいかもしれない、と思い 環奈が通り過ぎてみると、やはり大きな足音がしたので、思い切って振り返ってみた。

麗羅は、さっと視線を反らし、隣にいた由愛になにか耳打ちして、クスクスと笑い合っていた。
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