復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ3〜

美玖が両手を差し出してくる。なにが目的かはすぐわかった。

「はい、今日ははちみつレモンだよ。美玖のはダイエットしてるって言ってたから、お砂糖控えめ」

ミニサイズのタッパに入れたはちみつレモンと、プラスチックのフォークを差し出す。

「さすが環奈様！ありがたき幸せ。早速いただきます」

美玖が時代劇のような口調で言ったので環奈は笑った。美玖は頭がいいのに、冗談も好きで、本当に話しやすい。

「ん〜、酸っぱくて美味しい」

美玖が目を閉じて、感激している。

「その顔を見ると作ったかいがあるよ」

美玖と話していると、ホイッスルが鳴り、「集合！」と、体育教師の木村が呼びかけた。木村は学生時代にサッカーをしていた経験から、自ら志願して顧問になり、積極的に活動している、と雅彦から聞いた。

練習が終わったようで、部員たちが後片付けをしている。
環奈を見つけた雅彦が、片手をあげてくる。環奈は小さく手を振り返した。