オオカミ様VS王子様 ~私を賭けたラブゲーム~
「え!?」

「お前!」

な、なんでここに黒宮さんが!?

「二人、知り合いなの?」

青田さんは私と黒宮さんの反応を見て、そう

聞いてきた。

「い、いやぁ…。」

「色々あったんだよ。」

私たちの答えに静かになってしまった。

かと思いきや、聖菜は黒宮さんに向かって、

声を荒げた。

「あなた、昨日ももちゃんと一緒に寝た人で

しょ!ももちゃんのこと傷つけたら許さない

から!」

聖菜は涙目になりながら、そう言い放った。

すぐに玲悟くんが止めたが、青田さんや黒宮

さんだけではなく、他のお客さんも呆然とし

た。

そりゃそうなるよ…。

「く、黒宮さん…。すみません。」

今朝までだけですごい迷惑かけたのに、こん

なことになろうとは…。

数秒間、時が止まったかと思った。

「ちょっと来い。」

再び時間が進んだかと思うと、黒宮さんに腕

を引かれて、外に連れてこられた。

「本当にすみません。」

「お前が心配するようなこと、何もしてねぇ

から。」

「はい?」

「だから、そういう行為はしてねぇって言っ

てるんだよ。」

黒宮さん、顔赤い…?

照れてるのかな?

この人クールに見えて、そういうの免疫ない

んだ。

「黒宮さん、そうだと思ってましたよ?」

私がそう言うと、黒宮さんはお店に戻ってい

った。
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