オオカミ様VS王子様 ~私を賭けたラブゲーム~
ずっと反対していたとは思えないお母さんの
テンションの高さに、緊張が解けていった。
リラックスできたのも束の間。
「もも。お父さんが何て言ったか覚えてる
か。」
リビングに入った瞬間、お父さんの怒りの混
ざった冷たい声に背中がぞくりと震えた。
「ごめんなさい…。」
約束を破ったのは私だ。お父さんが怒るのは
当然だ。
「ももさんだけの責任ではありません。ご家
族の約束を知っていながら、ももさんに惹か
れる気持ちを止められず想いを伝えた自分に
も非があります。」
蓮人は私を庇うように前にでて頭を下げてい
る。負けちゃだめだ。蓮人に守られてばかり
の私じゃ認めてもらえない。
「お父さん。簡単に認めてもらえるなんて思
ってない。でも、お父さんとお兄ちゃんにど
うしても話を聞いてほしいの。」
私は「お願いします」と頭を深く下げた。
「座りなさい。」
お父さんの掛け声で私たちはソファに腰を掛
けて、蓮人への想いを余すことなく伝わるよ
うにと口を開いた。
「私ね、夢がなくて、恋もしたことなくて、
何処を目指しているのか、何を道しるべに歩
けばいいか、わからなかった。だから、それ
を見つけるために無理に説得して一人で上京
した。」
ここに住んでいた時、まだ見ぬ新しい世界が
どんな景色なのかわからなかった。でも今は
世界がキラキラ輝いて見える。
テンションの高さに、緊張が解けていった。
リラックスできたのも束の間。
「もも。お父さんが何て言ったか覚えてる
か。」
リビングに入った瞬間、お父さんの怒りの混
ざった冷たい声に背中がぞくりと震えた。
「ごめんなさい…。」
約束を破ったのは私だ。お父さんが怒るのは
当然だ。
「ももさんだけの責任ではありません。ご家
族の約束を知っていながら、ももさんに惹か
れる気持ちを止められず想いを伝えた自分に
も非があります。」
蓮人は私を庇うように前にでて頭を下げてい
る。負けちゃだめだ。蓮人に守られてばかり
の私じゃ認めてもらえない。
「お父さん。簡単に認めてもらえるなんて思
ってない。でも、お父さんとお兄ちゃんにど
うしても話を聞いてほしいの。」
私は「お願いします」と頭を深く下げた。
「座りなさい。」
お父さんの掛け声で私たちはソファに腰を掛
けて、蓮人への想いを余すことなく伝わるよ
うにと口を開いた。
「私ね、夢がなくて、恋もしたことなくて、
何処を目指しているのか、何を道しるべに歩
けばいいか、わからなかった。だから、それ
を見つけるために無理に説得して一人で上京
した。」
ここに住んでいた時、まだ見ぬ新しい世界が
どんな景色なのかわからなかった。でも今は
世界がキラキラ輝いて見える。