オオカミ様VS王子様 ~私を賭けたラブゲーム~

年上のお友達

「お待たせしました!」

「おせーよ。」

あの日から、黒宮さんとはよく遊ぶようにな

った。

「あの人かっこよくない?」

「背たっか」

「あの子彼女かな」

こんなに背が高くて、イケメンオーラぷんぷ

んの人が校門の前に立っていたら、目立つよ

ね。

「なんか、騒がしくてすみません…。」

遊ぶ約束をするといつも、校門の前に迎えに

来てくれる黒宮さん。

いつも女子がキャーキャーうるさいので、私

が迎えにいくって何度も言っているのに、頑

なに拒否してくる。

「ももちゃん、また明日ね!」

聖菜と玲悟くんに見送られて、私たちはいつ

ものカフェに向かう。

「青田さん!こんにちは!」

「ももちゃん!蓮人も。二人とも仲いい

ね。」

私たちはいつもここに来る。なぜかここが一

番落ち着くんだ。

「なぁもも。あの二人、まだ付き合ってねぇ

の?」

「そうなんですよ。」

黒宮さんも、聖菜と玲悟くんの恋を応援して

いる。恋に無関心だと思っていたのに、二人

の恋の行方をすごく気にしている。

「聖菜が玲悟くんへの気持ちに気付かなきゃ

始まらない気がするんですよね…。」

「聖菜ちゃんってすごい不思議ちゃんだもん

ね。」

青田さんも二人の恋を応援している。

「ももちゃんは好きな人とかいないの?」

「え?」
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