オオカミ様VS王子様 ~私を賭けたラブゲーム~
「嫌じゃないですけど…私でいいんです

か?」

「ももちゃんがいいの。」

私が猫好きって知って誘ってくれるなんて、

どこまでもイケメン過ぎる。

「よ、よろしくお願いしますっ!」

こうして、龍也さんとの初デートが決まっ

た。

迎えた日曜日。

「お待たせしました!!」

待ち合わせ場所に着くと、イケメンオーラぷ

んぷんの龍也さんが立っていた。

シンプルコーデなのに、おしゃれに見えるの

は、龍也さんの完璧スタイルのせいだろう。

私、こんなかっこいい人の隣歩くの?

少し髪巻いて、慣れないメイクもしてみたけ

ど…。変じゃないかな。

「ももちゃん、いつもと雰囲気違うね。かわ

いいよ。」

か、かわいい…!!??

お世辞かもしれないけど、褒めてくれた!

「龍也さんもかっこいいですっ!」

ちょっと恥ずかしいけど、褒めてくれた龍也

さんにお返ししてみたけど。

「そ、そうかな…。」

ん?龍也さん、顔赤い?

照れてるのかな?言われ慣れててもおかしく

ないのに。

「龍也さん、照れてるんですか??」

うつむく龍也さんを少しいじめてみたくなっ

て顔を近づけると。

「うるさいな、ももちゃんいくよっ!」

と言って、私の右手を引いて走り出した。

「ちょっと、龍也さん!?」

速いよ~!

というか私、龍也さんと手繋いでる…?

ま、まぁいいか。
< 41 / 185 >

この作品をシェア

pagetop