オオカミ様VS王子様 ~私を賭けたラブゲーム~
「もしかしてももちゃん、ドキドキして

る?」

「え!?そ、そんなこと…!」

なんでばれたの?

恥ずかしいけど、私ドキドキしてる…。

「ももちゃん、顔真っ赤だから。」

にやっとして意地悪に呟く。

なんか今日の龍也さん、いつもと違う。

いつもは優しくて、王子様なのに。

「ももちゃん、ほんとにかわいいね。」

「オレのこと好きになっちゃった?」

龍也さんってこんなに意地悪だったの?

「ももちゃん、どこか行きたいところあ

る?」

ご飯を食べながら、龍也さんのことをたくさ

ん教えてもらった。

どこって言われても…。まだ東京慣れしてな

いから、どこに何があるか知らないし。

「そっか、ももちゃんまだこの辺わかんない

もんね。」

東京は楽しいところがいっぱいあるなぁ。

オムライスを食べた後は、色んなお店を回っ

た。

「龍也さん、ここ入りたいですっ!」

私が動物のほかに好きなもの。

それは…。

「ももちゃん、ゲームセンターすきなの?」

そう。ゲームセンター、特にUFOキャッチャ

ーが好きなのだ。

「ももちゃん、うまいね!」

ふたりでUFOキャッチャーをしたり、ホッ

ケーをしたり、リズムゲームをしたり。

ゲームセンターを出ると空は薄暗くなって

いた。

「もう夕方なんですね。」

スマホを見ると、時間は17時30分。

「ももちゃん、楽しかった?」
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