オオカミ様VS王子様 ~私を賭けたラブゲーム~
店長に一言だけ告げて、オレは店を飛び出し
た。
居ても立っても居られないよ。
オレはただ、ももちゃんの無事を祈って走り
続けた。
ようやく家に着き、インターホンを鳴らすけ
ど、物音ひとつしない。
オレはノブに手を付き、一息吸ってからその
手に力を込めた。
ドアをゆっくり引くと、見覚えのある部屋が
視界に映る。
「開いてる…。」
急いで部屋に入ると、ソファで苦しそうに横
たわるももちゃんがいた。
「ももちゃんっ!」
真っ赤な顔をしたももちゃんの額にそっと手
を置くと、ももちゃんがゆっくりと目を開け
た。
「龍也さん…?」
今にも消えそうな声でオレの名前を呼ぶもも
ちゃんは少しだけ笑った。
「また、迷惑かけちゃいましたね。」
苦しそうに言葉を紡ぐももちゃんの目は潤ん
でいる。
そっと柔らかい髪に触れて、優しく撫でる。
「もう大丈夫だから。よく頑張ったね。」
オレの言葉に安心したのか、再び目を閉じて
静かに寝息を立てた。
「無事でよかった。」
髪から頬へ手を滑らせて、ももちゃんの体温
を感じる。
ももちゃんを横抱きにしてベッドに運ぶと、
気持ちよさそうに眠るももちゃんをしばらく
見つめた。
「オレのこと、好きになってくれる…?」
小さく呟いた声は、誰の耳にも届くことなく
消えた。
窓から差し込む光がオレンジ色になった頃。
た。
居ても立っても居られないよ。
オレはただ、ももちゃんの無事を祈って走り
続けた。
ようやく家に着き、インターホンを鳴らすけ
ど、物音ひとつしない。
オレはノブに手を付き、一息吸ってからその
手に力を込めた。
ドアをゆっくり引くと、見覚えのある部屋が
視界に映る。
「開いてる…。」
急いで部屋に入ると、ソファで苦しそうに横
たわるももちゃんがいた。
「ももちゃんっ!」
真っ赤な顔をしたももちゃんの額にそっと手
を置くと、ももちゃんがゆっくりと目を開け
た。
「龍也さん…?」
今にも消えそうな声でオレの名前を呼ぶもも
ちゃんは少しだけ笑った。
「また、迷惑かけちゃいましたね。」
苦しそうに言葉を紡ぐももちゃんの目は潤ん
でいる。
そっと柔らかい髪に触れて、優しく撫でる。
「もう大丈夫だから。よく頑張ったね。」
オレの言葉に安心したのか、再び目を閉じて
静かに寝息を立てた。
「無事でよかった。」
髪から頬へ手を滑らせて、ももちゃんの体温
を感じる。
ももちゃんを横抱きにしてベッドに運ぶと、
気持ちよさそうに眠るももちゃんをしばらく
見つめた。
「オレのこと、好きになってくれる…?」
小さく呟いた声は、誰の耳にも届くことなく
消えた。
窓から差し込む光がオレンジ色になった頃。