オオカミ様VS王子様 ~私を賭けたラブゲーム~
「ありがとうございます。先生。」
私は自分の手で涙を拭いて、精一杯笑ってみ
せた。
私を助けてくれた蓮人さんと龍也さんを笑顔
にするための笑顔。
文化祭で龍也さんにちゃんと言わなきゃ。
私が好きなのは蓮人さんなんだって。
蓮人さんにもちゃんと伝えるんだ。
「好き」って。
いっぱい笑わせてくれた。
いつもそばにいてくれた。
このまま蓮人さんから逃げるなんてしちゃい
けない。答えがわかっていても、蓮人さんと
ちゃんと向き合わなきゃ。
「家庭科室、戻れそうだな。」
「はい。」
家庭科室に向かって歩き出した私の隣に並ん
で、呟く。
「あのイケメン兄ちゃんが相手じゃ、不安に
もなるよな。」
「え!?」
私が驚いて足を止めると、先生は進む足を止
めることなく笑っていた。
「先生!知ってたんですか?」
「毎日校門の前に来て、女子にキャーキャー
されてたら、先生たちもさすがに気づきます
よー?」
ってことは…。私と蓮人さんが付き合ってた
とか、最近見かけないから別れたとか、噂さ
れてたりするのかな…?
頭を悩ませてる私に先生は立ち止まって、思
い出したように話し始める。
「あ、もう一つ。先生としてじゃなくて、一
人の男としての意見なんだけど…」
先生は少し溜めてから、私の方に振り返っ
て。
「オレだったら好きな人相手じゃないと、毎
日校門に迎えに行かないかな。」
私は自分の手で涙を拭いて、精一杯笑ってみ
せた。
私を助けてくれた蓮人さんと龍也さんを笑顔
にするための笑顔。
文化祭で龍也さんにちゃんと言わなきゃ。
私が好きなのは蓮人さんなんだって。
蓮人さんにもちゃんと伝えるんだ。
「好き」って。
いっぱい笑わせてくれた。
いつもそばにいてくれた。
このまま蓮人さんから逃げるなんてしちゃい
けない。答えがわかっていても、蓮人さんと
ちゃんと向き合わなきゃ。
「家庭科室、戻れそうだな。」
「はい。」
家庭科室に向かって歩き出した私の隣に並ん
で、呟く。
「あのイケメン兄ちゃんが相手じゃ、不安に
もなるよな。」
「え!?」
私が驚いて足を止めると、先生は進む足を止
めることなく笑っていた。
「先生!知ってたんですか?」
「毎日校門の前に来て、女子にキャーキャー
されてたら、先生たちもさすがに気づきます
よー?」
ってことは…。私と蓮人さんが付き合ってた
とか、最近見かけないから別れたとか、噂さ
れてたりするのかな…?
頭を悩ませてる私に先生は立ち止まって、思
い出したように話し始める。
「あ、もう一つ。先生としてじゃなくて、一
人の男としての意見なんだけど…」
先生は少し溜めてから、私の方に振り返っ
て。
「オレだったら好きな人相手じゃないと、毎
日校門に迎えに行かないかな。」