オオカミ様VS王子様 ~私を賭けたラブゲーム~
開いているはずの扉の前を何かが遮った。
さっきオレが騙した奴らだ…。
「ねぇ。さっきオレたちのこと騙した子だよ
ね?」
「それがなんだよ。」
冷静になれ、オレ。今は龍也さんもいる。と
にかく聖菜とももだけは逃がさねぇと。
「先輩、騙されたフリしただけでしょ?」
「まぁな。」
騙せてなかったのかよ…。
オレじゃ聖菜を守れねぇのか…?
「嘘も下手で、喧嘩もできねぇくせに出しゃ
ばってんなよ。」
抑揚のない言葉でオレを陥れる。悔しい。言
い返したいけど、言葉が出てこない。
「嘘がつけなくて、人を傷つけない玲くんは
かっこいいよ!」
後ろから聖菜が飛び出し、震えながら、でも
力強く訴えた。
聖菜…。
「自分のために平気で人を傷つける人の方が
かっこ悪いですね。」
いつもと変わらない調子で話すももが、聖菜
を優しく抱きしめながら、真っすぐ男たちを
見据える。
「小娘たちが…。あんまり調子乗んなよ。」
リーダー格の男が、怒り混じりに小さく呟く
と、大きく手を振りかぶった。
「ももっ!」
ももに降りかかろうとした男の手を受け止め
ようと、体が咄嗟に動く。
「オレも混ぜてよ。」
聞き覚えのある声の方へ視線を向けると。
「蓮人さん!」
ガラの悪いお兄さん4人をあっという間にな
ぎ倒しているすきに、オレは聖菜とももを安
全な場所に連れて行こうとした。
さっきオレが騙した奴らだ…。
「ねぇ。さっきオレたちのこと騙した子だよ
ね?」
「それがなんだよ。」
冷静になれ、オレ。今は龍也さんもいる。と
にかく聖菜とももだけは逃がさねぇと。
「先輩、騙されたフリしただけでしょ?」
「まぁな。」
騙せてなかったのかよ…。
オレじゃ聖菜を守れねぇのか…?
「嘘も下手で、喧嘩もできねぇくせに出しゃ
ばってんなよ。」
抑揚のない言葉でオレを陥れる。悔しい。言
い返したいけど、言葉が出てこない。
「嘘がつけなくて、人を傷つけない玲くんは
かっこいいよ!」
後ろから聖菜が飛び出し、震えながら、でも
力強く訴えた。
聖菜…。
「自分のために平気で人を傷つける人の方が
かっこ悪いですね。」
いつもと変わらない調子で話すももが、聖菜
を優しく抱きしめながら、真っすぐ男たちを
見据える。
「小娘たちが…。あんまり調子乗んなよ。」
リーダー格の男が、怒り混じりに小さく呟く
と、大きく手を振りかぶった。
「ももっ!」
ももに降りかかろうとした男の手を受け止め
ようと、体が咄嗟に動く。
「オレも混ぜてよ。」
聞き覚えのある声の方へ視線を向けると。
「蓮人さん!」
ガラの悪いお兄さん4人をあっという間にな
ぎ倒しているすきに、オレは聖菜とももを安
全な場所に連れて行こうとした。