オオカミ様VS王子様 ~私を賭けたラブゲーム~
龍也さんの冷静な指示に集中し、暗い倉庫に
入っていくのを見送る。
ドアからそっと覗いていると、玲悟くんに殴
りかかった男の手首をひねっていた。
よし、今のうちに…。
「聖菜!玲悟くん!」
龍也さんが二人の男を制しているうちに、聖
菜に駆け寄り、二人を外に連れていく。はず
だったんだけど。
「君たちどこ行くの?」
穏やかな声で道を阻まれた。
さっき玲悟くんの前に立っていた人たちだ。
男たちは、嘘がつけなくて、喧嘩もできない
男だと玲悟くんを嘲笑っている。
そんなこと言ってるこの人たちの方がよっぽ
ど……。
「嘘がつけなくて、人を傷つけない玲くんは
かっこいいよ!」
私にくっついていた聖菜が、少し肩を震わせ
ながらも、力強く言葉を放った。
「自分のために平気で人を傷つける人の方が
かっこ悪いですね。」
こんなにも怖い思いをした聖菜が、まっすぐ
な言葉で玲悟くんを守ったのを見たら、恐怖
なんて忘れて、なんの躊躇いもなく煽り文句
が出ていた。
だけど、私の咄嗟に出た煽りに火がついてし
まった男が私に殴りかかってきた。
聖菜だけは守る…!腕の中の聖菜をぎゅっと
抱きしめたとき。
「オレも混ぜてよ。」
この台詞…。この声…。
声のする方へ視線を向けると、私がずっと会
いたかった人が立っていた。
あの日と同じように、また助けてくれた。
入っていくのを見送る。
ドアからそっと覗いていると、玲悟くんに殴
りかかった男の手首をひねっていた。
よし、今のうちに…。
「聖菜!玲悟くん!」
龍也さんが二人の男を制しているうちに、聖
菜に駆け寄り、二人を外に連れていく。はず
だったんだけど。
「君たちどこ行くの?」
穏やかな声で道を阻まれた。
さっき玲悟くんの前に立っていた人たちだ。
男たちは、嘘がつけなくて、喧嘩もできない
男だと玲悟くんを嘲笑っている。
そんなこと言ってるこの人たちの方がよっぽ
ど……。
「嘘がつけなくて、人を傷つけない玲くんは
かっこいいよ!」
私にくっついていた聖菜が、少し肩を震わせ
ながらも、力強く言葉を放った。
「自分のために平気で人を傷つける人の方が
かっこ悪いですね。」
こんなにも怖い思いをした聖菜が、まっすぐ
な言葉で玲悟くんを守ったのを見たら、恐怖
なんて忘れて、なんの躊躇いもなく煽り文句
が出ていた。
だけど、私の咄嗟に出た煽りに火がついてし
まった男が私に殴りかかってきた。
聖菜だけは守る…!腕の中の聖菜をぎゅっと
抱きしめたとき。
「オレも混ぜてよ。」
この台詞…。この声…。
声のする方へ視線を向けると、私がずっと会
いたかった人が立っていた。
あの日と同じように、また助けてくれた。