上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
自席に着くと、三上さんは既に仕事をしていた。
大丈夫。普通にできるはず……

「おはようございます。三上さん、金曜日はありがとうございました」

私の出社に気付いた人が、私達の方をチラチラ見ているのを感じる。
そりゃあ、そうだよなあ……
あの三上さんが、私とディナーに行ったかと思えば、今度は川北さんを加えて飲みに行くなんて、ここ数年なかった行動をしたんだから。気になるよなあ……

「おっ、羽場ちゃん。おはよう」

よし。自然にやりとりできた。大丈夫だ。

数分後、川北さんも出社してきた。

「おはようございます。三上さん、金曜日はごちそうさまでした。羽場さんも、楽しかったわね」

またもや、周りの視線を感じる。




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