カラシ色パーカー、冬の隅っこ
それに中学受験と違って教室中、敵だらけ。
隅っこの私とも一緒にいてくれる唯一の救いである友達も敵にしなければならない。
そんな現実に気付いた時、ここは牢獄のように感じた。
私たちを押し込めて息苦しい冷たく乾いたこの空間を表すにはぴったりではないかと思う。
色で表すなら黒に近い紺、季節で表すなら冬。
きっと私にとってこの場所は薄暗い冬の牢獄。
その隅で体育座りする私。
ああ、なんてお似合いなんだろう。
牢獄は空気は乾燥しているのに人はみんな陰湿。
それで釣り合いをとっているような趣味の悪い場所。
ただ、そんな冬の牢獄を気に入っている自分がいるのも事実。