一ノ瀬君と克服ミッション
「.......」
「........」
今の状態がいっぱいいっぱいで話す話題なんて考えられない。
30秒でも爆発しそうだったのに、10分以上の時間一緒でバクバクする。
はるかに高い隣を見れば、ウトウトしていて眠いのかなって思う。
部活がある人と無い人が帰る中間の時間だから道一本外れれば、同じ服を着ている人はいない。
雨が降る地面に足が当たれば音が鳴る。
その音が周囲を支配していた。