隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】
「えっ、どちらさまですか…?」
◇◆◇
あれから数日。
「……いたっ」
「あ、ごっめーん。そんなところに立ってたんだ?」
「キャハハッ。どんくさっ」
女の子たちから嫌がらせを受けるようになってました。(白目)
「あっ、うん。あはははっ……ぶつかってごめんね……」
作り笑いをし必死に耐える私など眼中にないようで、そのまま教室を立ち去っていく。
その後ろ姿が見えなくなると、やれやれとため息を零す。
…まったく……。
どうして私のクラスの女の子は、こんなにもねちっこいのだ!
ぶつかられた肩をさすりながら、自分の席へと座る。
根に持つ女の子は嫌われるんだからね……!
と、心の中でこっそり反論しておく。
きっとあの時のことで、私のことが嫌いなんだろうなぁ。
でもあれは、誰がどうみてもあの子たちが、百パーセント悪いよね?
……世の中って理不尽だ!
私が言い返さないからって、嫌がらせばっかしてきて。
そんなことばっかしてるとね、大人になった時、歪んだ性格に変わっちゃってるんだからね!
お天道様に顔向け出来なくなっちゃっても知らないからね!
基本的に温厚な私が、ここまで怒ることは珍しい。