隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】
すぐさま長文の謝罪メールを送った。



なにか聞かれるかと思っていたけど、太陽くんはなにも聞かなかった。

…気を遣ってくれたのかな、それとも……。



太陽くんは、この土日に一緒に出掛けようって誘ってくれたが、どうにもそんな気にはなれなくて断ってしまった。



それも何だか申し訳なくて、顔を合わせるのがちょっと気まずい。



……最近までは全部上手く進んでたと思ってたんだけどな。

いつから狂いだしちゃったんだろう……。



学校へ近づくにつれ重くなる足取り。

そしてため息の数も次第に増えていく。



とにかく、太陽くんにはきちんと謝ろう。



それで、斎宮くんとは……もう一度ちゃんと話したい。



……まだ心の整理、というか、気持ちの整理がついてないから、上手く話せないかもしれないけど……。



こんなすれ違ったままで終わるなんて、絶対嫌だ。



また今までみたいに、ただの隣の席の友達でいいから……。



私の気持ちは、ちゃんと隠し通す。

気持ちに蓋をして、友達でいるから。



だから……『関係をやめよう』だなんて、そんな悲しいこと言わないで…っ。
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