隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】
◆◇SECOND×STORY◇◆

「……友達、ねぇ」




◇◆◇





秋の匂いが強くなり始める今日この頃。



時折吹く北風が肌寒く、カーディガンの必需性を感じる季節になった。



この季節になると、話の話題はあることで持ち切りになる。



なんだと思う?

……ふむふむ、なるほどね。



よしっ、知らないのなら、楓音さんが教えてあげよう!



学生が汗と涙で作り上げる、一大イベント。

青春を謳歌するならこれしかない!



そう、体育祭が開かれるのです!!



体育祭まで残り二週間。

いよいよ今日から体育祭に向けての準備が始まる。



私の学校では行事ごとに力を入れているらしく、毎年大盛り上がりするのだとか。



私にとっては初めての学校行事!

練習期間も張り切って頑張るぞー!



そんな今日はHRの時間を借り、体育祭にでる種目決めを行っていた。



体育際実行委員二名が教壇に立ち、スムーズに進行をしてくれている。



体育祭の説明を軽くしつつ、黒板に複数の種目を書きだす。

それを合図に、クラス内がざわざわと話し声が零れる。



「それでは、今から時間を取るので、出たい種目を考えてください」



生徒は全員強制参加なので、何かしらの競技に出ないといけないらしい。



周りは友達同士で「どれに出る~?」と楽し気に会話をしているが、私は黒板に書かれた種目たちと、ひとり睨めっこをする。



へぇ、色んな種目があるんだね。私はどれに出ようかな。
< 52 / 211 >

この作品をシェア

pagetop