隣の席でキミと秘密の甘い恋【完】
ニヤついた顔をする私へ、やれやれとした目線が送られる。



「……なら証拠みせてあげる。音楽かけて」


「へっ?ほ、ほんとに……?」



斎宮くんが立ちあがり、踊る準備をするもんだから、急いでスマホから音源を用意する。



もしかして、本当に踊れたりするの……?



「じゃ、じゃあ流すね」



~♪~♪~♪



ダンスで使用する楽曲が流れ出す。



「えっ…!」



そして目の前に広がる光景に、驚きの声を漏らす。



お、踊れてる……。

ちゃんと音楽に合わせて、動きがピッタリだ……。



すごい……。

すっごくカッコよく踊れてる……。



曲が流れてる間の、僅か一二分だったが、斎宮くんに見惚れてしまっていた。



そして音楽が止まり、ダンスも終わる。



少しも息を切らさず、平然とした態度の斎宮くんは、



「だから言っただろ?俺、踊れるから」


「す、すごいよ斎宮くん……!ダンスやってたの?」



素人目でも分かるくらい、キレッキレだった!



唯奈ちゃんも上手だけど、もしかしたらそれ以上かもしれない。
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