エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~
プロローグ
「おめでとうございます。ご懐妊ですよ」
初めて訪れた産婦人科で、ドキドキしながら診察を受けて緊張の面持ちだったのに、先生のひと言で胸に喜びが広がった。
飛び上がりそうなほどの衝動をようやく抑えたくらいだ。
「ありがとうございます!」
私、波多野忍(はたのしのぶ)より先にお礼を口にしたのは、お腹の子のパパ、浅海宏希(あさみひろき)さん。
「本当によかった」
切れ長の黒目がちな目を大きくして噛みしめるように続ける宏希さんが、本気で喜んでいると伝わってきて、瞳が潤んでくる。
私はそっとお腹を手で押さえた。
ここに、彼との赤ちゃんがいるのだ。
妊娠の宣告がこれほど幸せなものだとは知らなかった。
先生に妊娠初期の注意事項やこれから先の診察について話を聞いたあと、会計に向かう。
混雑しているので待たなければならないが、そんな時間ですら幸せだった。
「忍、ありがとう」
隣に座る宏希さんは私の手をギュッと握ってお礼を口にする。
初めて訪れた産婦人科で、ドキドキしながら診察を受けて緊張の面持ちだったのに、先生のひと言で胸に喜びが広がった。
飛び上がりそうなほどの衝動をようやく抑えたくらいだ。
「ありがとうございます!」
私、波多野忍(はたのしのぶ)より先にお礼を口にしたのは、お腹の子のパパ、浅海宏希(あさみひろき)さん。
「本当によかった」
切れ長の黒目がちな目を大きくして噛みしめるように続ける宏希さんが、本気で喜んでいると伝わってきて、瞳が潤んでくる。
私はそっとお腹を手で押さえた。
ここに、彼との赤ちゃんがいるのだ。
妊娠の宣告がこれほど幸せなものだとは知らなかった。
先生に妊娠初期の注意事項やこれから先の診察について話を聞いたあと、会計に向かう。
混雑しているので待たなければならないが、そんな時間ですら幸せだった。
「忍、ありがとう」
隣に座る宏希さんは私の手をギュッと握ってお礼を口にする。
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