エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~

「波多野です。どうぞよろしくお願いします」

「波多野が優秀だからって、全部頼るなよ。俺がにらみを利かせてるからな」


隣の席の沖さんが立ち上がって言う。


「沖さんが一番頼りそうじゃないですか」
「なんでバレたんだ」


笑い声が広がる。
この和気あいあいとした雰囲気は変わらない。


「早速だが会議を始める。波多野はとりあえず聞いて、進捗中の仕事について把握してほしい。席はあそこ」


宏希さんが指さしたのは、以前私が使っていた席だった。同じ席を用意してくれているとは。


会議室に移動して一番端の席に座ると、沖さんが会議を進行し始めた。

週に一度は必ずあるこの会議では、それぞれの進捗を報告しあうだけでなく、困っていることについて全員で知恵を絞るのがここの習わし。

この作業のおかげで団結力が強くなっていく。


「それでは、まず各々進捗状況の報告を始めてくれ。まずは横浜のスタジアムの件から」
< 197 / 314 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop