エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~

あの充実した日々があったからこそ、宏希さんと恋に落ちて、和宏を産みたいと思った。

私の人生は、レーブダッシュなくして語れない。


「私は忍と一緒にレーブダッシュの未来を作っていきたい。どうか、結婚を許してください。いつか和宏が私と同じ気持ちを抱けるように、全力でふたりも会社も守りますから」


宏希さんが首を垂れる横で、私も同じようにした。

彼の言葉は私の胸にも響いた。

単に好きだから一緒に生きていくというだけではない。
互いが互いに影響を与え、よりよい結果が生まれるように高めあっていく。

きっとそれがベストな関係だ。

彼となら、そうなれる気がしている。


私は頭を下げながら熱くなる目頭をそっと押さえた。


「宏希はそれで後悔しないんだな」


顔を上げるとお父さまが問いかける。


「もちろんです。忍と和宏の手を離したら、後悔どころでは済みません。もう二度と彼女を泣かせたくないし、私も苦しみから解放されたい」
< 306 / 314 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop