エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~

戸惑うかもしれないと思っていた和宏の顔に喜びが広がるのを見て、この選択は間違っていなかったと感じた。


「そう。ママには今のお仕事の代わりに、俺の家のお掃除とご飯を作るお願いをしたんだ。和宏くんはママとずっと一緒にいられる。でも、保育園が遠いから、違うところに行かなくちゃいけなくなるかもしれないけど……」

「いいよ! ママと一緒にいられるならいい!」


興奮気味にベッドの上で飛び跳ねる和宏を、宏希さんは抱いて下ろした。


「ママ、もう少し点滴があるから、少し外で遊ぼうか」
「うん!」
「浅海さん、もう大丈――」


悪いと思い断ろうとすると、彼は口の前に人差し指を立てて制する。


「こういうときは、ありがとうがいいかな」
「はい。ありがとう、ございます」


私の返事に頬を緩めた彼は、和宏と手をつないで出ていった。
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