エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~

まさか。私はただのサポート要員だったのに。


「俺、自分が波多野さんに恋していたのがどうしてなのかわかった気がしたんだ。縁の下の力持ちで出しゃばりもせず、コツコツ努力を重ねるような人だったんだろうなって」

「それは過大評価です」

「いや。その痕跡は波多野さんのパソコンの中にあった。誰も見たことすらない資料が詰まっていて、こんなに調べていたのかと皆驚いていたよ」


実際に走り回っていたのは営業の人たちなのに、少しは役に立てていたのかなと思うと感慨深い。


「ありがとうございます」

「いつか育児が落ち着いたら考えてみて。波多野さんのような社員が必要なんだ」


優しい言葉は、疲れ切っていた心に潤いをくれる。
久しぶりに心休まるひとときを過ごした。
< 99 / 314 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop