リペイントオレンジ🍊
「えー!何それ、1番つまんないやつ〜!」
「好きになった人……か。尾崎ちゃんらしいけどね」
フッと肩から力が抜ける。
恋はそれなりにしてきたけど、恋愛となると別。
好きな人と結ばれたことなんてないし、付き合うって、彼氏って、お互いに想い合うって……どんな感じだろう。
「……それに!教師として未熟な私には恋愛なんてまだまだ早いです!」
「そう?恋愛しながら、子供たちと向き合うことって色々とプラスにもなると思うけどな〜」
木村先生は、お酒が入ったほんのりピンク色の頬で遠くを見つめている。木村先生は恋愛中なのかな?……恋愛しながら子供たちと向き合うことでプラスになるものって
「例えば、なんでしょう?」
「子どもたちの恋愛相談!」
「……え?」
「小学生だって恋するでしょ?特に高学年は」
なるほど。
それは、考えたことがなかったかも。
「そう言えば、尾崎ちゃんはまだ蒼介に言い寄られてるの?」
「えっ、」
「ええ?蒼介くんって、尾崎先生のクラスの?」
「あれは、言い寄られてるって言うか、からかわれてるんじゃないですかね」