リペイントオレンジ🍊
「お前、断るってことを知らねぇのか?」
「えぇ?なんれすか〜?」
「勧められるままに飲んで、ペース配分も考えずに飲み続けたら、潰れるに決まってんだろ、バカ」
「菅野しゃん、バカって言い過ぎれすよ〜!傷付くなぁ〜」
「……大体、何なんだよ。菅野しゃんって」
「菅野しゃん、菅野しゃん、菅野しゃ」
「もういい、しゃべんな」
だって、1番年下だったから。
あれから、榊先生と木村先生も一緒に、堀さんに誘われるがまま消防署の皆さんと合流することになってしまった。
何が気まずいって、そこには既に数名の女の子たちがコンパニオンのごとくお酌しながら、お気に入りの消防士さんにベッタリしていたこと。
木村先生は、瞬時に合コンモードへと切り替わり、自分の売り込みに出かけてしまうし。
榊先生は、適応能力の塊で「お邪魔してすみません」くらいのテンションで、サラリとやり過ごしていた。
私はと言うと、居心地の悪さを自分が勧められたお酒を飲むことで回避しようと必死に飲み続け……。