君だけとトベない~CA達の内緒な休息~
餌
「……の条件でどうかね?」
「マジっすか??」
「まぁ、こちらの研修を全部受けてもらう……が条件だが」
その言葉遣いも直してもらうよ?……にやりと俺の目の前で目を細め、笑っているのは谷島というおっさん。
誰もが知るあのHMT航空の社長。
定職にも就かず、夜の街をフラフラをしていた俺に急に声をかけてきたと思ったらこの誘い。
破格の給料という餌を目の前にぶら下げられた俺は……。
広々としたオフィスビルの奥にある、毛足の長い絨毯が敷かれた社長室。
その中で、人生最大の選択を迫られていた。
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