君だけとトベない~CA達の内緒な休息~
「どうした?」
同じビルに居住しているというのに、随分久しぶりに、そして部外者感を感じながら社長の前に座ると……
「実は……」
そんな俺の言葉に被せるように低い声が響き渡る。
「君は、どうしようもない男だな」
その、怒りに満ちた声に思わず顔を上げた視界に入って来たのは……
体が凍りつくかと思う位の顔。
そこに、いつもの薄笑いのような表情は無く、ただ静かに俺を睨んでいた。