君だけとトベない~CA達の内緒な休息~
その問いに詩織の部分だけは省いて、社的に見合いの話があった事や、うまく行かなかった事を報告すると……
驚いた事に、理奈は……声を上げて笑った。
「龍太が見合いって……無理に決まってるから」
涙を流しそうな勢いで笑い転げる理奈の姿。
こんな笑顔を見たのは……初めてだ。
「社長も本当に見る目無いんだから」
そう呟きながらまた、笑う。
こんな事で良かったのか?
しばし呆然としながら……理奈を喜ばせるのに必要なのはテクニックだとばかり思っていた俺は、もしかしたら、最初から間違っていたのかもしれない。