君だけとトベない~CA達の内緒な休息~
そこまで言うと、ようやく表情が和らぎ、はにかみながら小さく頷いた。
「頼れる相談役目指して頑張るから、さ。一緒に前向きに歩こうな」
「うん」
そんな千里を見ていると、俺の中からも毒のようなものが抜けていくような気がする。
「私、龍太が担当で良かったよ」
そんな、嬉しい言葉を残して、千里は寮へと帰って行った。
と、途端にこれまでの自分が馬鹿らしくなる。
どうして……こんなにかかってしまったのか。これまでだって、もっと早くに気付いていれば。
いや、言っても仕方のない事だけれど。それにしても……自分のダメさ加減に我ながら呆れてしまいつつ……