君だけとトベない~CA達の内緒な休息~



本当は、一番に喜んで欲しかったのに。



この間の感触だったらきっと、頑張ったって笑顔を向けてくれると思っていたのに。



それは……単なる俺の思い上がりだったのか。



そうとしか言いようがない。



最後だから、諍いにならないように、話を合わせてくれたのか?



用意していた告白の言葉だけを俺の胸に残して……スケジュール表を確認し、また溜息をつく。



日本へ帰っている筈なのに……鳴らない玄関のベル。



今詩織が何処で何をしているのか。俺は、それを意外な相手から聞くことになる。



< 175 / 222 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop