君だけとトベない~CA達の内緒な休息~
「だから……」
「だからって、また姿を消して……詩織の姿が見れなくなる方が俺には辛い事なんだって」
もちろん、詩織さえ迷惑じゃなければの話だけれど。
予期せずに、今日が決断の日だと知る。
詩織が過去の俺の仕事、そしてかなえとのお見合いを知ってしまった罪悪感。
それを承知の上でこれからも俺を見てくれるのか、それとも……もう会うことも無いのか。
こんな会話も最後なのかもしれない。そう思うと苦しくて……だけど詩織の前でカッコ悪い姿を見せるのはもっと嫌で。
なんでもないフリをして視線を移す。
すると詩織は……