君だけとトベない~CA達の内緒な休息~
話の糸口が掴めない俺は、そのまま隣に座ると切り揃えられた黒い前髪にそっと触れる。
突然の俺の行動に驚いた顔をしている詩織には構わず、そのまま髪をかき上げると
「おでこ出しなよ。その方がいい」
そう口にした後で、敬語を忘れていた自分に気付く。
「あ、スミマセン。でもそっちの方が可愛いと思いますよ」
ったく……やりにくいっての!!
「……はい。あの、普通に話して下さい。年も一緒ぐらいみたいだし」
あれ?
意外に話分かるヤツ??
そう言ってくれる詩織に早速甘えて、とりあえず力を抜くと……
何も考えずにその体を抱き締めた。