君だけとトベない~CA達の内緒な休息~
訪問
翌朝、さすがに会社に顔を出すと言う理奈を一旦寮まで送ると、俺も部屋へと戻る。
社の前は報道陣で埋め尽くされ、マイクを向けてくるレポーターを避けながら黙って中へ。
俺の部屋は部外者が入れないように、便宜上社長室のフロアを抜ける必要があり……エレベーターの扉が開くとそこには、重々しい空気が流れていた。
「あ、龍太さん。お帰りなさい」
数人いる社長秘書の中の一人が忙しそうな中足を止めてくれた事に感謝して
「何か分かったんですか?」
少しの期待を込めて、問いかけた俺に対しての答えは首を横に振っただけで……仕方なく部屋に戻り、再びテレビの電源を入れた。