君だけとトベない~CA達の内緒な休息~



会社にとっての俺の存在はおそらく末端も末端。



テレビでは12時から記者会見だと騒いでいるから、俺が事情を知るのもその時になるだろう。



空には何事も無かったように飛行機が宙を舞っている。



世界一安全だと言われている乗り物。だからといって100%の安全などは無い。



そう分かっていても、何故偶然に俺が関わった今、こんな事故が起きるのかと思わずにはいられない訳で……。



ここにいなければ、ニュースすら知らなかったような、そんな俺なのに。



どうしようもないぐらいの思考の螺旋に流されて、イライラするぐらい長い昼までの時間をなんとか消費すると……目の前の画面に、社長が映った。




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