君だけとトベない~CA達の内緒な休息~
間違いなく、強がりだってのは自分でも分かってたけど、詩織の前で弱い自分をさらけ出すなんてのはありえない事。
「だからもう来なくていいって言ったのに……」
「それじゃ俺が嫌だから」
気付けば顔色が随分良くなっている気がする。退院までになんとしてでも気持ちを俺に向けたい。
そして出来れば、社長とかけあってでも詩織をまたCAに戻してやりたい。
近い将来やってくるであろう社長からの呼び出しを、なんとか有効に使ってやろう。
なんて
自惚れた考えを持っていた俺を待ち受けたのは、想像をはるかに超える怒りに満ちた声だった。