12月24日の天使
目が見えてないと言われたのは2歳の時。
神木(カミキ)家は、桐谷家の親戚で、桐谷家ほどではないが、けっこう人々に知られていた。
「恋、準備できた?
今日は新入生が来る日だから、早く行かなきゃ」
「愛落ち着いて。
愛の方がいちおうお姉さんなんだからしっかりしてよ。」
「双子に姉や妹なんてありません
ねぇ、それより早く行こぉ。」
恋は大げさにため息をつくと、
「はいはい。
私のお姉さんは落ち着きがなくて困るよ。
はい、愛のカバン。」
と愛のスクバを渡すと、恋は自分のスクバを持ち、玄関に行く。
そして、ローファーを履く恋に、愛は慌ててローファーを履く。
「恋待って……ぃっ。」
恋は、愛がすごく小さな声で言った“ぃっ”に、すぐに反応し、ドアにかけた手をひき愛のところへ駆け寄る。
「愛っ。
大丈夫?
どこぶつけたの?」
愛は、ふにゃと優しく笑うと、恋が差しだした手をとり、立ち上がった。
「平気だよ。
ちょっとこけちゃっただけ。
恋も気を付けて、ここ危険。」
愛の笑みに安心したのか、恋は
「了解。」
と言い、愛の手をひいてバス停に向かった。
神木(カミキ)家は、桐谷家の親戚で、桐谷家ほどではないが、けっこう人々に知られていた。
「恋、準備できた?
今日は新入生が来る日だから、早く行かなきゃ」
「愛落ち着いて。
愛の方がいちおうお姉さんなんだからしっかりしてよ。」
「双子に姉や妹なんてありません
ねぇ、それより早く行こぉ。」
恋は大げさにため息をつくと、
「はいはい。
私のお姉さんは落ち着きがなくて困るよ。
はい、愛のカバン。」
と愛のスクバを渡すと、恋は自分のスクバを持ち、玄関に行く。
そして、ローファーを履く恋に、愛は慌ててローファーを履く。
「恋待って……ぃっ。」
恋は、愛がすごく小さな声で言った“ぃっ”に、すぐに反応し、ドアにかけた手をひき愛のところへ駆け寄る。
「愛っ。
大丈夫?
どこぶつけたの?」
愛は、ふにゃと優しく笑うと、恋が差しだした手をとり、立ち上がった。
「平気だよ。
ちょっとこけちゃっただけ。
恋も気を付けて、ここ危険。」
愛の笑みに安心したのか、恋は
「了解。」
と言い、愛の手をひいてバス停に向かった。